2016/04/26

第18回 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀書受賞作『PADRE』全編公開

 当ブログ2015年2月16日付け記事で取り上げた、第18回 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀書受賞作『PADRE(パードレ、父の意)』。メディア芸術祭会場に設置されたモニターで観てから、1年少々が経過しました。


▼当時の展示物の一部(一番上の写真に見える人影は、恐らくセットの透明ケースに映り込んだ来場者の陰だと思います)
j-mediaarts_padre_set_1.jpg
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 その短篇アニメーション『PADRE』(監督:Santiago 'Bou' GRASSOサンティアゴ・'ブー'・グラッソ、アルゼンチン・フランス、2013-2014年)が、先日、全編vimeoにupされました。英語字幕付き。(参照元:Arte y Animación公式FB

PADRE from opusBou on Vimeo.


 こうしてネットに上がったものをパソコンで至近距離で観返す事によって、あらためて胸が詰まる思いがしました。そして、メ芸会場で観た時のモヤモヤした疑問を晴らそうと、繰り返し観たり、ところどころ停止させたりしました。今、自分の考えをどうまとめたら良いか、思案中です。(以下白文字で)9分27秒過ぎの、窓の外の鳥達のイメージが実に不吉なのですが、これの意図する所というのは、もしかして、この娘は父親が何をしていたのか薄々感づいているのでは…?


 今年は、この短編映画の題材であるアルゼンチン軍政が始まって40年目の節目の年であり、また、今年の3月、オバマ大統領のアルゼンチン訪問に当たって、アメリカが関与した独裁に関する記録の機密を解除すると発表していました(参考:EL MUNDOEL PAÍS…オバマ大統領の訪問日が、まさに軍事クーデターから40年目の日だったのですね。)果たして、五月広場の母達が求めている真実は明らかになるのでしょうか。


(最終更新日:2016年4月28日)