2016/05/16

Atrapa la bandera(英題:『Capture the Flag』、邦題:『キャプチャー・ザ・フラッグ 月への大冒険!』)

 フランスで6月13日~18日に開催される、アヌシー国際アニメーション映画祭。そのコンペ外上映作品・長編アニメーション部門よりピックアップ(→作品紹介ページ)。題名が『Capture the Flag』と書いてありますが、原題は『Atrapa la bandera』で、スペインのLightbox Animation Studios社(→公式サイト)社制作のアニメ映画です。昨年2015年の夏に本国で公開され、翌2016年、第30回ゴヤ賞の最優秀アニメーション映画賞を受賞しました(→第30回ゴヤ賞受賞作品一覧)。本国でもヒットし、Paramount Picturesの配給で2016年内に25ヶ国に配給される予定だそうです。


▼Lightbox Animation Studios社の作品紹介ページ
atrapa_la_bandera_web.jpg

  • 監督:Enrique GATO BORREGÁN(エンリケ・ガト・ボレガン)
  • 制作国:スペイン
  • 制作年:2015年
  • 上映時間:1時間36h分


▼Atrapa la Bandera | Tráiler definitive

Atrapa la Bandera | Tráiler definitive
DE LOS CREADORES DE LAS AENTURAS DE TADEO JONES / LA AVENTURA / DESPEGA EN/ 3 / 2 / 1 / ATRAPA LA BANDERA / ESTRENO 28 DE AGOSTO EN 2D Y 3D
(拙訳)
旗をつかまえろ | トレーラー決定版
『タデオ・ジョーンズの冒険』の制作者による/冒険が/離陸する/3/2/1/旗をつかまえろ/8月28日上映 2D&3D


(あらすじ:ゴヤ賞の作品紹介ページより)

ATRAPA LA BANDERA cuenta la historia de Mike Goldwing, un valiente y decidido chico de 12 años, hijo y nieto de astronautas, que siempre ha soñado con ganar al juego de atrapa la bandera. Para poder reconciliar a su familia, que es lo que más desea, deberá atrapar la bandera más significativa de la historia: la que plantaron en la Luna los astronautas en la misión del Apolo XI. Con la ayuda de sus amigos Amy y Marty e Igor (un lagarto alocado y divertido), emprenderá una trepidante aventura junto con su testarudo abuelo Frank para detener el malévolo plan de Richard Carson, un millonario extravagante que, con el objetivo de colonizar la Luna, pretende borrar de la historia la gesta de las misiones espaciales.

(拙訳)
『旗をつかまえろ』はマイク・ゴールドウィングの物語。マイクは勇敢で毅然としたところのある12歳の少年で、宇宙飛行士の息子であり孫であり、いつも、旗をつかまえるゲームに勝つことを夢見ていた。一番の願いである家族の和解を可能にするために、マイクは歴史上最も特別な意味を持つ旗をつかまえなければならない。アポロ11号計画で宇宙飛行士達が月に立てた旗を。
友達のアミーとマーティーとイゴール(思慮分別がなくて愉快なトカゲ)の助けを得て、マイクは、頑固な祖父フランクと一緒に、ワクワクする冒険を開始する。常軌を逸した大金持ちであり、月の植民地化を目的とするリチャード・カルソンの、特殊任務の武勲を歴史から消去しようとする、邪悪な企みを阻止する為に。


●公式twitter
●公式FB


 スペインのamazonで、同制作会社の長編アニメ映画第1作『Las Aventuras De Tadeo Jones(タデオ・ジョーンズの冒険)』とのDVD2枚組セットが販売されているのを見つけたので(→こちら)、先日注文しました。本当に「Subtítulos para sordos: Español(耳の不自由な人の為の字幕:スペイン語)」というのが表示されるのかどうか、少し心配しています。
(2016年5月24日追記:amazon.esのカスタマレビューで現在☆1つのレビューが1件ありますが、これは、息子の為に英語で見せる為に購入したらカスティーリャ語とカタラン語のみでガッカリしたというもの。内容についてのコメントではありません。また字幕の件は、いざ届いて再生してみたら、2本とも表示されました。ただ、我が家のノートPCのせいかも知れませんが、なかなかDVDを認識してくれないので少々不安になります。取り急ぎ動作確認が出来たので、感想はまた今度。)


 …と、ここまで文章を入力して本国スペインのDVDを注文したのは随分前の事なのですが、その後、駐日スペイン大使館のツィッターを見て(→こちら)、日本でDVDが発売されるのを知りました。



 amazonの販売ページを見ると(→こちら)まあ、お値頃な価格。私のここまでの労苦は一体…、としょんぼりするかというとそうでもなくて、やっぱり、非・英語圏のアニメ映画のDVDが日本で発売される時、それは「英語版」になってしまうのですね(但し「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」作品を除く)。英語は世界の共通語だからとは言え、それは悲しい。そもそも私が海外アニメを観るのは外国語の学習も兼ねているので、用いている言語にはこだわりがあるのです。紹介記事を愚直に拙訳しているのも、そのせい。しかしながら、時期に届くDVDに本当に西語字幕が入っているのか今の所確信が持てませんし、字幕が全て理解できるかどうかも自信がありません。なので、日本語入りのDVDは大歓迎です。先程のアマゾンの登録情報によると「言語: 英語, 日本語」という事は、吹き替えがつくのですね。日本版DVDが発売されるまでの予習になれば良いと思います。更に、いつの日か『Las Aventuras De Tadeo Jones』も日本でDVDが出ると良いですね。Lightbox Animation Studios社は先日ツィッターで(→こちら)、『Tadeo Jones 2』の制作を発表していました。2017年1月公開予定との事で、こちらもまた、完成が楽しみです。


(2016/05/24追記:タイトルと公開日が決定。『"Tadeo Jones 2: El Secreto del Rey Midas"(タデオ・ジョーンズ2:ミダス王の秘密)』というタイトルで、2017年8月16日公開だそうです。)


(最終更新日:2016年5月24日)

2016/05/13

Bilal

 フランスで6月13日~18日に開催される、アヌシー国際アニメーション映画祭。そのコンペ外上映作品・長編アニメーション部門よりピックアップ(→作品紹介ページ)。アラブ首長国連邦・ドバイのBarajoun社(→公式サイト)による制作。公式サイトによると、今度のカンヌ映画祭で上映されるそうですね。日本で観られる日が来るのはいつでしょうか。


▼『BILAL』公式サイト
bilal_web.jpg

●公式FB
●公式twitter
●公式INSTAGRAM
●IMDB

  • 監督:Aiman JAMAL、Khurram H. ALAVI
  • 制作国:アラブ首長国連邦
  • 制作年:2015年
  • 上映時間:1時間50分


▼Bilal: A New Breed of Hero! Official Teaser Trailer # 1 - Animated Movie 2016

A THOUSAND YEARS AGO / FROM AN ANCIENT LAND LIKE NO OTHER / COMES THE STORY OF A YOUNG BOY AND HIS SISTER / IN A TIME OF TYRANNY / WHEN GREED AND INJUSTICE RULED ALL / ONE BOY WILL CHARENNGE EVERYTHING / BILAL / INSPIRED BY A TRUE STORY/
(拙訳)
千年前/他の何処とも異なる古代の国から/若者とその妹の物語がやって来る/暴虐の時代/貪欲と不正義が全てを支配する時/一人の少年が何もかも変えようとする/ビラール/実話に着想を得た

▼Bilal: A New Breed of Hero! Official Teaser Trailer # 2 - Animated Movie 2016
EVERY NOW AND THEN / COMES A STORY / THAT SHOWS THE STRENGTH OF HUMANITY / AND INSPIRES US TO REACH FOR THE STARS / AN ANCIENT TALE OF TWO CHILDREN / AND THEIR MOTHER / IN 2016 / TRAVEL BACK IN TIME / AND WITNESS THE BIRTH OF COURAGE / ONE BOY WILL CHALLENGE EVERYTHING / BILAL
(拙訳)
時折/物語は生まれる/それは人間の強さを見せる/そして我々が手の届かないものを得ようとするのを鼓舞する/二人の子供の/そして母親の昔話が/2016年に/時代をさかのぼる/そして勇気の誕生を目撃する/一人の少年があらゆる事にチャレンジする/ビラール

(あらすじ…YouTube動画に添付された文章より)
A thousand years ago, one boy with a dream of becoming a great warrior is abducted with his sister and taken to a land far away from home.
Thrown into a world where greed and injustice rule all, Bilal finds the courage to raise his voice and make a change.
Inspired by true events, this is a story of a real hero who earned his remembrance in time and history.
(拙訳)
千年前、偉大な戦士になる夢を抱いていた一人の少年は、妹と共に誘拐され、故郷から遠く離れた国に連れて行かれた。
貪欲と不正義が全てを支配する世界に投げ出され、ビラールは声を上げ、そして変革する勇気を手に入れる。
本当にあった出来事にインスパイアされた、これは、歳月と歴史の中にその記憶をとどめた、真実のヒーローの物語である


(最終更新日:2016年5月13日)

2016/05/06

「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」

 先日、東京・吉祥寺の「武蔵野市立吉祥寺美術館」にて「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」(→公式サイト→チラシPDF)を見てきました。5月29日(日)まで開催で、5月6日より一部展示入れ替えとの事です。


▼写真は、建物外観と撮影コーナー。撮影コーナーは、『百億の昼と千億の夜』の阿修羅王と『スター・レッド』のレッド・星。
hagiomoto_sf_exhibition_1.jpg
hagiomoto_sf_exhibition_2.jpg
hagiomoto_sf_exhibition_3.jpg
hagiomoto_sf_exhibition_4.jpg


 SFに特化した原画展で、萩尾望都氏の約40年に渡る画業が一覧出来ます。原画ならではの迫力と凄み。そして、アナログ彩色ならではの緊張感。ただただ、圧倒されるばかりでした。いくつかの作品のイラストを見ていると、頭の中でストーリーが去来してきたものでした。漫画以外には小説のために描き下ろされた挿絵や表紙の原画も展示されていて、それらは初めて見るものばかりで、新鮮な感動がありました。掲載誌や書籍の展示もまた、往時の雰囲気が伺えて、興味深かったです。

 原画の展示によって初めて気付く事もあり、過去2回出た作品集の表紙イラストは原画もまた小さいサイズなのですね。実に細かい彩色でした。そして、『バルバラ異界』ではカラーページにPCを用いて彩色しているように思われたのですが、人物はアナログ彩色で、PCに取り込んで仕上げをしていた事を知りました。原画部分が拝見出来て良かったです。展示入れ替え後はまだ行っていないのですが、新しく拝見出来る原画がどのようなものなのか、楽しみです。


(最終更新日:2016年5月6日)